生後2ヶ月になったら始まる予防接種。
たくさん種類があるので、スケジュールなど全てお医者さん任せになってしまいがちです(-。-;
医師から予防接種に関する説明を受けても、「あぁ、定期ね。知ってるわよー♬」みたいな感じで、焦らずに聞くための予防接種の基本「定期接種と任意接種」の違いをご紹介します。
予防接種とは?
予防接種は、色々な病気を引きおこすウイルスや細菌などに対する免疫を付けるために行われます。
大きく分けると4つの予防効果があります。
感染予防 | ウイルスや細菌などが体に入ってくるのを防ぐ |
発病予防 | ウイルスや細菌などによって病気になるのを防ぐ |
重症化予防 | ウイルスや細菌などによって病気にかかっても、病気が重くなる(重症になる)のを防ぐ |
感染症のまん延予防 | 社会に感染症が広がることを防ぐ |
予防接種をすると、絶対にその病気にかからなくなる!のだったら良いのですが、その病気にかかってしまうこともあります。
なので、かかっても重症化しない、ということも予防接種の目的の一つとなります。
感染と発病というのも、普段あんまり聞かないので、同じだと思ってしまいがちなのですが、実は同じではないです。
「感染」は体の中にウイルスや細菌が入ってしまっているけれども、免疫の方が勝っていて、活動はしていない状態のこと。
「発病」はウイルスや細菌に感染してしまい、かつ活動して病気が出てくる状態のこと、と考えたら良いと思います。
定期接種
定期接種は、予防接種法という法律に基づいて実施されます。
また、定期接種は、A類疾病(しっぺい)、B類疾病の2種類の予防接種に分けられます。
【定期接種】 | |
A類疾病 | 集団予防、重篤な疾患の予防に重点が置かれている。
本人(保護者)に接種をする努力義務がある。 国は接種を積極的に勧めている。 |
B類疾病 | 個人予防に重点が置かれている。
本人(保護者)に接種をする努力義務はない。 国は積極的な接種勧奨はしていない。 |
病気ごとに、A類疾病とB類疾病を見ていきましょう。
ただ、病気の種類は結構頻繁に変わるので、2016年10月時点のものを記載します。
【定期接種】2016年10月1日現在 | |
A類疾病 | ジフテリア、百日せき、破傷風、ポリオ、
B型肝炎、結核、麻疹、風疹、日本脳炎、 小児肺炎球菌感染症、 インフルエンザ菌b型感染症、 水痘(みずぼうそう)、 ヒトパピローマウイルス感染症(主に子宮頸がん) |
B類疾病 | インフルエンザ(定期の予防接種は主に65歳以上)
高齢者の肺炎球菌感染症 |
これだけの病気があります。たくさんありますね!
ですが、B類疾病の予防接種は、ざっくり言うと、65歳以上の方が対象となりますので、赤ちゃんはA類疾病のものだけを考えたら大丈夫です。
A類疾病だけでも13種類もありますけどね…。
0歳の時に標準的な接種時期があるのは、黄色のマーカーで印をつけた8種類となります。
予防接種ごとに、1つのワクチンになっているもの(DPT-IPV: ジフテリア、百日せき、破傷風、ポリオ)があるので、標準的に0歳児で接種する定期接種のワクチンの種類としては、5種類となります。
任意接種
任意接種は、予防接種法に基づいたものではありません。
本人(保護者)の努力義務もなく、国が接種するように勧めることもありません。
ここで注意なのですが、対象年齢以外で接種する定期接種も、任意接種になります。
例えば、生後1歳に至るまでが接種対象年齢である定期接種のBCG(結核の予防接種)を生後1歳を過ぎてから接種すると「任意接種」になるというわけです。
逆に、生後12ヶ月から24ヶ月に至るまでが接種対象年齢のMR(麻疹・風疹の混合ワクチン)を生後12ヶ月にならない内に、早めに接種しても「任意接種」となります。
一般的に、任意接種というと以下の病気が挙げられます。
【任意接種】2016年10月1日現在 |
ロタウイルス感染症、A型肝炎、おたふくかぜ、
インフルエンザ(B類疾病の対象を除く)、黄熱、… など |
0歳の時に接種対象期間があって、接種する赤ちゃんが多いのは、黄色のマーカーで印をつけたロタウイルス感染症かと思います。
その他の病気についても、赤ちゃんのいる環境や保護者の方の考え、お医者さんのアドバイスによっては、接種する方もいらっしゃると思います。
以下のホームページを参考にしています。
参 考日本ワクチン産業協会